2000年にユネスコ世界遺産に登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」9資産を、見どころ・所要時間・アクセスのコツとともに解説。那覇・中部・北部・南部を効率よく巡るモデルルートも紹介します。
首里城跡(那覇市)
琉球王国の政治・外交・文化の中心地。王宮としての壮麗な遺構と石垣、城郭都市としての空間構成が評価されています。
- 見どころ:守礼門・歓会門・漏刻門・城郭石垣。正殿は復元工事進行中ですが、城郭の歴史価値はそのまま。
- 所要:60〜90分
- アクセス:ゆいレール「首里」駅から徒歩約15分/路線バス多数
今帰仁城跡(本部町)
北山王の居城。連なる石垣と広大な郭が雄大。冬はカンヒザクラの名所としても有名です。
中城城跡(中城村)
15世紀の高度な「相方積み」石積みが残る名城。東シナ海と中城湾を望む絶景スポット。
- 見どころ:アーチ門、連郭式の城郭、保存状態の良い石垣
- 所要:60分
- アクセス:那覇から車約40分
勝連城跡(うるま市)
英雄・阿麻和利の居城。最上郭からの眺めは絶景で、海中道路方面の景観が広がります。
- 見どころ:層状に重なる郭、海を望む高台、歴史展示
- 所要:45〜60分
- アクセス:那覇から車約50分。海中道路ドライブと相性◎
座喜味城跡(読谷村)
護佐丸が築いたと伝わる小規模ながら美しいグスク。重なり合うアーチ門が象徴的。
- 見どころ:アーチ門、城壁の曲線美、歴史資料館
- 所要:30〜45分
- アクセス:那覇から車約60分。読谷やちむんの里とセットで
園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたき いしもん/那覇市)
首里城正門近くの祈りの場。国王が外出や出陣の際に道中安全を祈願したとされます。
- 見どころ:石造拱門と周辺の御嶽空間
- 所要:10〜15分(首里城と同時見学)
玉陵(たまうどぅん/那覇市)
琉球王家の陵墓。石造建築の威厳ある構えと、葬礼文化を伝える資料が見どころ。
- 見どころ:石垣・石門、資料館の解説
- 所要:30〜45分(首里城から徒歩圏)
識名園(那覇市)
王家の別邸庭園。池泉回遊式の庭園に御殿や六角堂が配され、中国・日本文化が融合した意匠。
- 見どころ:池・石橋・六角堂・木造御殿
- 所要:45〜60分
斎場御嶽(せーふぁうたき/南城市)
琉球最高の聖地とされる御嶽。久高島の遥拝所「三庫理(さんぐーい)」が特に有名。
- 見どころ:三庫理、寄満、久高島遥拝の景観
- 所要:45〜60分(歩きやすい靴で)
- マナー:聖地のため静かな見学・立入禁止区域厳守
効率よく巡るモデルルート
見学のコツ・マナー
- 滑りに注意:石畳・城壁は雨天時に滑りやすい。歩きやすい靴で。
- 御嶽は聖域:斎場御嶽などは静粛に。立入禁止・撮影禁止の表示に従う。
- 共通券・セット割:那覇の施設はセット券や市内バス・ゆいレールのフリーパス連携がある場合あり。
- レンタカー活用:中部・北部を回る日はレンタカーが効率的。駐車場の満空情報を事前チェック。
よくある質問
Q. 首里城は今見学できますか?
A. 城郭エリアや門、城壁は見学可能で、復元工事の様子を見られるエリアもあります。最新の開場状況は公式で確認を。
Q. グスクは全部「お城」ですか?
A. グスクは城塞・聖域・集落の中心など多面的な機能を持つ琉球独自の遺跡です。本土の城とは構造や役割が異なる点があります。
Q. 1日でいくつ回れますか?
A. 同一エリアなら3〜4カ所が目安。那覇エリア(首里城周辺)か、中部(座喜味・中城・勝連)などに絞ると効率的です。
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